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スターバックスのツイッター戦略―宣伝ではなく、世の中の空気を大切にー

スターバックスのツイッターは、基本的には日々の新商品情報の告知を行っていることが多い。ただ、いやらしさを全く感じない。例えば昨年の12月26日に「「抹茶の新しい世界」を感じられる『抹茶 フルーティ ブレンズ ティー ラテ』が本日から新登場!抹茶と意外な組み合わせが織りなす味わい。」というツイートをして、公式ブログへと誘導している。

新商品の販促以外では、普段から販売している商品に対してもさりげない紹介にとどめている。例えば、「クリスマスや忘年会で集まる時期。みんなで色んなケーキを分け合って食べるのも楽しいですよね。「Coffee & Espressoケーキ」は2つ以上のご購入で専用のペーパーバックでお持ち帰りいただけます。」と、このような形で受け手は「ああそうなの」「へえ」ぐらいなリアクションで済みそうである。また、「急に寒くなりましたね。こういう日はミルクある目のラテはいかがですか」とまるでお客様の現状を理解したホスピタリティの精神で問いかけているようだ。全く押しつけがましくない。

その日にみんなが感じることを、一言加えるのが良い。クリスマスならクリスマスのネタ、元日なら干支(2018年は戌(犬))のネタになるだろうし、寒ければ寒い。そういった自然な出来事と売りたい商品を重ね合わせれば、押しつけがましさを軽減させることができる。ちなみに昨年末、戌年を控え、「2018年の干支「戌」モチーフのグッズが登場。年始を彩るレッドカラーが新年のコーヒーブレイクに明るい笑顔を運んできてくれるそうです。」として、赤をバックに犬(戌)のぬいぐるみの写真付きで、ツイートしている。スターバックスはコーポレートカラーが緑であるが、赤とコントラストをなし、その写真が強調されている。ちなみに赤は食欲を増す色でもある。

スターバックスの担当者の言葉をそのまま用いれば「写真や原稿からコーヒーの香りがしてくるような心地よい状態を維持すること」も、彼らのツイッター戦略である。もちろんパソコンから匂いの成分を出すことは、現在のテクノロジーでは難しい。コーヒーの匂いを嗅いだ記憶が写真を見ただけでコーヒーの匂いを想起させる。いわゆる匂いを感じさせるような画像である。

また、2017年12月26日の新作発表のティザー・キャンペーンとして、「抹茶が新たに出会った素材は? 抹茶+〇〇〇=抹茶フュージョン ハッシュタグをつけて皆さんも素材を予想してみてください(お店でヒントをGETしている人も)」として、参加型のキャンペーンを展開しているだけでなく、来店時にヒントカードを渡すことで、より正解に近づくという、来店促進も図っている。

ツイッターの行動パターンは、その店のブランドに好意的であるからリツイートする。そのブランドに支持者への裏切りがあってはならない。そのブランドには確固とした個性がある。そこで彼らは「確固たるフィロソフィーがあり、ツイッターアカウントも常にそこに立ち返り、個性が一番引き立つ方法を考えて表現している」とのこと。

スターバックスはコーヒーがメインであり、人々がコーヒーを飲みに行くのは、落ち着きたいという気持ちがあってのことである。そのため、ツイッターでもあからさまな宣伝を行うのではなく、「落ち着く気持ち」を全面的に押し出した展開が必要となる。そこで、今日の社会的な「雰囲気」を読む、社会と同期させることが大切になる。

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