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居酒屋を開く前にこれを読め!読まなきゃ潰れるぞ(2)

さて、昨日に引き続き、酒場始めました第二弾!
「料理とは舌で味わうものじゃない、目で味わうもの。」
普通の飲食店は味にこだわってしまう。味なんてのは結構いい加減なものだ。最大の調味料は空腹だという言葉もあるくらいで、客観的なおいしさの尺度はない。舌で美味しいと思うよりも目で、鼻で美味しいと感じればなんとなく美味しく思えてしまうもの。

この漫画で店の看板料理は豚おでんで、「角切りしたごっつい豚バラ肉を八丁味噌ベースのたれでトロトロに煮込んだ新スタイルのおでん!!」という立て看板を外に出した。ネーミングもなんだこれと思わせて、シズルワードをちりばめて、作り方も記載することで、受け手のイメージを膨らまし、食欲をそそるものになっている。

近年は飲食店も乱立状態にあるが、以前は外食の数も少なく、中食というライバルも不在であったときは、料理を作るだけでも希少価値があった。さらには老舗の職人肌の料理人は「必死に腕を磨いてきたのは名人面して偉ぶるため」なのではないか、と思える料理人も少なくない。ただ、今、飲食店は、料理のプロが素人にできない料理を提供する店だけではない。あくまでも客商売という本質を見失ってはならない。

この漫画では、美味しさだけではなく、味の希少性に差別化を求めたメニューが登場した。その名も「ごはんの縁側」。「ごはんは炊き立ての上澄みの部分が一番おいしい。下の部分に比べて余計な圧がかかっていないのでふっくらと粒だっていて、味も食感もいいし、何より香りが立っている」

確かに美味しいだけでは、そもそも何の差別化もできないが、他の飲食店と比べ、アピールポイントがあり、そのおいしさの違いを説明できるものがあれば、お客を惹きつけることができる。まさに「客は料理を食べてるんじゃない、情報を食べているんだ」ということである。ここでは希少性があるから「美味しい」と思わせている。

肉でもシャトーブリアン(牛1頭から600gから4kgしか取れない希少部位)は間違いなく美味しいと思うのだが、希少性があるから美味しいと思わされていることは否定できない。

最後に、第1巻の終盤で、主人公にライバル店が現れる。そのライバル店のウリは曜日で異なる割烹着を着た女子大生がメニューを提供しようというものその名も「割烹着BAR」。これは女の子目当ての若い男かオッサンがターゲットになる。最初は押され気味の主人公も、ターゲットの再設定を行う。そして導いた答えが、ライバル店は主に男がメインターゲットだが、客に女性をメインターゲットとした。メニューはヘルシーさ、新鮮さとインスタ映えを意識し、その結果、F1層に受ける店になった。このようにターゲットをどこに置くかを最初から考えるのが一番いいのだが、もし明確でなく、売上も芳しくないのであれば、途中から設定しなおすことも重要であることを示している。

まさに居酒屋の経営漫画ここにあり。開店する前に読むべし。

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